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【基本情報】
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私は、多様な分野で研究をしてきました。それは、(1)農業の技術進歩、特にコメの生産性の飛躍的な向上をもたらした「緑の革命」に関する研究、(2)土地制度、特に地主・小作契約や農地の所有権に関する研究、(3)貧困削減、特に教育と非農業部門の発展の役割に関する研究、(4)工業化、特に産業集積の発展に関する研究、に大別されます。こうした研究を常にアジアとアフリカの比較を念頭に置きながら展開してきました。なおこれ以外にも、経済史や政治学と開発経済学との融合を目指した「産業集積の歴史と開発途上国」や「国家建設と経済発展」についての研究、「戦後日本の経済発展」に関する研究があります。 私は、数多くの研究プロジェクトを様々な開発途上国で組織してきました。そして、現地の共同研究者とともに関連性の深い論文を国際的な学術雑誌に発表し、それを共著書または編書としてまとめて出版するという研究スタイルを貫いてきました。個々の雑誌論文に学術的価値があることは言うまでもありませんが、共同研究の成果としての論文が補完的な場合(例えばアジアとアフリカの産業集積の事例研究)、それを書物として出版することには大きな意義があると思っています。英文、和文ともに多くの編著書や共著書があるのは、私が多くの共同研究を行ったことの成果です。こうした共同研究の中から、巣立っていった若い研究者が沢山います。特に私が苦労した共同研究は、リーダーの一人として実施したアジア 7カ国の「緑の革命」に関する比較事例研究、土地制度と自然資源の管理に関するアジアとアフリカの 7カ国の比較事例研究です。事例研究をベースにした一つの研究プロジェクトで、7カ国もの事例を比較するというのはおそらく前例がないかもしれません。最大限のエネルギーを使って各国を飛び回り、奔走しました。さらに、政策研究大学院大学のグローバル COE「アジアの国家建設と経済発展の他地域への適用可能性」(2008 年-2012 年度)の拠点リーダーとして研究の先頭に立つとともに、国際農業経済学会では会長に選出され(2009 年―2012 年)、国際的な場でも私なりに活躍しました。 私は、研究と実践を結合させようと努力してきました。2004 年 1 月から 2007 年 12 月までの 4 年間、アジアの「緑の革命」を主導した国際稲研究所(IRRI)の理事長に就任し、自らの研究上の信念に基づいて、それまでアジアを中心に研究をしていた IRRI の活動範囲をアフリカに広げることに尽力しました。その後は、国際開発機構(JICA)やゲイツ財団が支援する「アフリカの緑の革命のための共同体」(AGRA)に働きかけ、アフリカでのコメ生産を 2008 年から 2018 年までの 10 年間で倍増することを目指す「アフリカの稲作支援のための共同体」(CARD)の設立を主導しました。さらに、CARD を支援するためにアフリカの稲作に関する現地調査を 6 か国で実施し、その成果をベースにして編書を出版するとともに、 CARD へのアドバイスを行っています。農業のみならず製造業についても、研究してきました。アフリカでは、製造業に従事する零細・中小企業の経営が非効率であることに着目し、日本式の KAIZEN マネージメントの普及をエチオピアの故メレス首相に進言しました。それによってエチオピア政府が、「Ethiopian KAIZEN Institute」を設立することとなりました。エチオピアでは、KAIZENブームと呼べるような状況が生まれています。KAIZEN マネージメント研修の成果は、企業調査の実施によって学術研究としてまとめられ、それをベースとしてKAIZEN マネージメントの研修プロジェクトへの支援が行われています。また私は、世界銀行のフラッグシップ的出版物である『世界開発報告』の編集委員(Core Member)に選ばれ、2011 年から 2012 年にかけてワシントン DC に滞在して、その執筆活動を通じて、世界銀行の開発に関する議論に一石を投じるように努力しました。 最後に、私が貧困を削減する効果的な開発戦略の構築を目指して、様々な研究プロジェクトを実施してきたことを指摘しておきたいと思います。貧困削減を実現するための手段としての農業の技術進歩、農村の所得分配を規定する土地制度、貧困からの脱出の決め手となる人的資本、貧困者に雇用を提供する製造業の発展について研究し、実践的な知識を踏まえながら、それらを総合化(Synthesis)することに不断の努力をしてきました。その一つの成果は、日本学術会議・国際地域開発研究分科会の委員長としてまとめた『日本型の産業化支援戦略』(2017年3月)と題する提言に表れています。また、著書『なぜ貧しい国はなくならないか』(日本経済新聞社、2014年3月)においても、独自の調査研究の蓄積にもとづいた開発戦略の議論を展開しています。
【所属学会】
国際農業経済学会
【学会等役員】
所属学会 学会等役員
国際農業経済学会 会長
【学会等の活動に関する自由記述】

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